良太郎達の前に現れたのは、童話「ぐりとぐら」の双子の野ねずみを
モチーフとしたイマジン、マウスイマジンだった。

良太郎「行くよ、モモタロス!」
モモ「おう、こっちもヤバい事になってるみたいだから、さっさと片付けるぞ」

「変身!」

SWORD FORM

モモタロスが良太郎に憑依し、その魂の形が具現化し、電王となる。

電王「俺、参上!!」

いつものキメポーズで参上を告げた後、背後の士に向かって言う。

電王「おめえは手を出すんじゃねえぞ。あいつは俺がぶっ倒す!」
良太郎『ちょ、ちょっと……モモタロス……何言ってんの……?』
士「ほぅ」

モモタロスにして見れば、良太郎に言われて謝罪はしたものの、まだ士に心を許し切れていない所があるのだろう。士の力は借りたくないという心理で言い放ち、イマジンを目掛けて駆ける。
士もそこまで言われた以上、手を貸すつもりはなく、傍観に徹する事にした。
しかしその事が後々大変な事態を招く事を、彼らはまだ知らない。


音也はガオウライナーに戻ると、座椅子に腰を下ろした。

牙王「で、まずどの時代から喰うんだ?」
音也「まあ落ち着け。先に行ってもらいたい時代がある」
牙王「……先だと? いつだ?」
音也「2008年10月」
牙王「なんだその時間は?」
音也「門矢士が記憶を失う前。大ショッカーの大首領として各世界のライダーを討伐していた頃だ」
牙王「あン?」
音也「まあ見ていたまえ。面白い物を見せてやるぞ」

呵々と笑う音也を見て、牙王は思った。気に入らねえ、と。

音也(過去の門矢士を、現代の門矢士は傷つけられない。パラドックスが生じるからな。
   だが過去の門矢士は現代の門矢士を攻撃できる。
   この世界の桜井侑斗のように、別の人生を歩めば、自分を殺す事にはならないからな)

そしてガオウライナーは動き出した。